無辺世界

words for world world world
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森に眠る魚
角田 光代
双葉社
¥ 1,575
(2008-12)

 「この本に出てくる登場人物には誰ひとり共感できないし、それぞれにイライラするんだけど、でもなぜか、それぞれが考えていることがわかる!と思ってしまう」「母親同士のあれこれだから、ひょっとしたらわからないかもしれない。えみにはまだ早いかもしれない」と言いながら母が貸してくれました。わたしも読みたいなって思ってた本を、母が先に買ってたり図書館で借りてたりすることはたまにある。

 先に進めば進むほど陰鬱になっていくこの本をなかなか読み止めることができず、猛スピードで読んだ。たぶん、ちょっと黒い好奇心で。最初はうまくいっていた母親同士の付き合いが、ちょっとしたことを機に少しずつ変容していく。その様子が緻密に書かれていて「角田さんすごい!」と思った。当事者にしかわからないようなしんどさを、こんなに巧みに書いてしまうなんて。

 いわゆる「お受験」が不和を招く大きな要素となっている。自分にはまだ無関係のことながら、「子どもはのびのび育てるのがいちばんだ」と思ったのだけど、同時に「子どもをのびのび育てることがいかに容易ではないか」ということも痛感してしまう話だった。のびのびって、口で言うのはなんて簡単なんだ。

 5人の主婦の、それぞれの視点が描かれているなかで、誰かひとりに特別共感することも、こいつがいちばん間違っているなどと思うこともなかった。フェアに書かれていたのがとてもよかったし、すごいことだと思った。また、事件に発展するような話ではなく、見渡せばどこにでも起きていそうな日常の範囲内の話であることもよかった。

 みんなそれぞれ悩みを抱えていて、誰かとその悩みを共有したいだけ。みんな自分の子どもにできる限りの教育を施したいだけ。幸せに生活したいだけ。それなのにうまくいかないのは、虚栄や嫉妬や疑心暗鬼やすれ違いや勘違いや嘘や不安のせいか。と、書き出してまとめてしまうことは楽だけど、第三者がわかった風に片付けてしまうことを拒否するような、重みのある本。

 どんなに暗い内容でも、角田さんのことだからきっと最後に希望を残してくれるだろうと信じて読んだ。希望はたしかにあった。気安く希望と呼んでいいのかはわからないけれど。明るい話ではないのでおもしろかったと言うには抵抗がありますが、読んでよかったと思います。そして、改めて角田さんすごい!と思った本です。


読書 13:47 comments(0)
悪人

 吉田修一の『悪人』。夢中になって一気に読んだ。殺人を犯してしまった祐一と、そんな祐一と出会った光代の逃亡劇。表紙からもわかるように、本作は妻夫木聡と深津絵里主演で映画化され、来月11日に公開を控えている。それを踏まえて読み始めたので、小説のなかの祐一は妻夫木くんだったし、光代も深津絵里として頭のなかで再現された。役者としての二人がもともと好きだったこともあってか、主人公の二人には極端に肩入れしながら読んだ。殺された女性への同情心はちっとも湧いてこなかった。我ながらものすごく感情移入して読みきったものだと思う。
 
 読みやすくてどんどん先に進めちゃうので、これはひょっとして「読んでるときはおもしろいけど読み終わると何も残らない類の小説」か、という予感がしたんだけど、全然そんなことはなくて、読後に残った深い余韻は一眠りした後の朝まで続いた。悲しくてやるせないのはもちろんだけど、それ以上に悔しくて涙が出てくる。「誰が本当の“悪人”なのか?」。殺人という罪は“悪”だけど、祐一を“悪人”と思いたくない。つらい。だけど“悪人”がいなかったとしたら? それはそれで……と、考え出すと深い問題だけど、これ以上書くとネタバレというかこの小説の醍醐味をばらすことになってしまうのでやめる。つらいよー!

 さて、来月公開される映画も気になる。妻夫木くんにとって、原作を読んで初めて自分からやりたいって言った役なのだとか。主演の二人も好きだけど、満島ひかりと岡田将生もいいなぁ。監督も『フラガール』の李相日だし、期待しちゃいます。さっき映画の公式サイトで予告編を観てみたんだけど、期待は崩れず、あぁこれは観に行こうと思いました。

 映画『悪人』OFFICIAL SITE
 http://www.akunin.jp/index.html

 イントロダクションに「この究極のヒューマンドラマに胸を打たれた日本を代表する10人の映画監督が映画化を熱望し、20社以上に亘る映画化権争奪戦となった」とありました。すごい! 10人の映画監督って誰だろう。

 この会見のインタビューもおもしろかったです。
 http://www.moviecollection.jp/news/detail.html?p=1329

 樹木希林の「妻夫木と深津が出演すると聞いて真っ先に『マジックアワー』が浮かんだそうで、「『マジックアワー』かぁ……」と思った」とか! 満島ひかりの発言がまたよい。


読書 12:06 comments(2)
ひとり日和
青山 七恵
河出書房新社
¥ 546
(2010-03-05)


 本当は、出ていかなくてもいいんじゃないかと思った。出ていきたくないような気もしていた。でも今、ひとりになってみたいという気持ちを無視したら、わたしはいつまでもここに居座って、何も知らないまま一生を終えてしまうかもしれない。(p.154)

 主人公である女性の思考や行動がどことなく自分と似ている気がして、興味深く、さぐるように読み進めた。20歳のフリーター知寿が71歳の吟子さんの家に居候する話。その他に、短編「出発」も併録。全体的に体温の低い文章が、身体にすうっとなじんでいく。

 知寿が自分と似ていると思ったのは、例えばマイペースなところや意地悪なところ。それから「考えすぎだ」と周囲に言われるところ。あるいは、初対面の相手との会話でも場を盛り上げようとしないところなども。「ハイチも新宿も、わたしにとっては同じくらい遠いところだ」って文章など、うんうんと肯いて読んだ。主人公の抱える不安からくる苛立ちも、わかるなぁと思った。

 「型からはみ出たところが人間。はみ出たところが本当の自分」という吟子さんの台詞がすてき。

 特別何が起こるというわけではない話だけど、青山さんの小説はなぜか癖になる。「何もない日常こそが特別」という大げさな話でもない。大げさじゃなく、さらっと生活を書いているところが好きなのかな。


読書 11:03 comments(2)
リリー・フランキーの人生相談
リリー フランキー
集英社
¥ 1,000
(2009-10-26)

 「週刊プレイボーイ」連載の、リリーさんの人生相談の連載コラムがまとめられた本。あー、おもしろかった! 下ネタ(ネタではないか)がほとんどなんだけど、1ページに1回は声に出して笑ってしまう。それでいて深い。爽快です! 鬱に悩む男子学生に「人が信じられなくなると鬱になるよ。それが正常だと思う。それに、人を裏切ったって傷つけたって自分はいいんだと思ってるヤツらに比べると、学生の時から鬱になるなんて、キミはなかなかいい嗜みを持ってるよ」なんて言っちゃうリリーさんが大好きです。嗜みだなんて。

 この人生相談コラムでユニークなのは、リリーさんが実際に相談者と会って悩みを聞いているという点。北海道から沖縄まで足を運んだそうです。「会って、顔を見て、漂う雰囲気を感じてでしか、見えてこないものがある」。たしかに、コラムを通して読んでいくと、相手をきちんと見て言うことを選んでるように感じられます。巻末にはなんと、田代まさしと堀江貴文の相談まで掲載されていて、田代まさしが捕まったときに覗いてたのは実は男風呂だったとか、堀江さんの女性関係だとか、別に知らなくてもいいことまで知ってしまったのでした。

 リリーさんの助言をすべて取り入れていたらきっととんでもないエロ人間になるので、そこは注意しつつ、印象に残ったところをひとつだけ。
 

 若い時の美しさって、内面に反映された美しさじゃないでしょ。でも、年をとった女の人の美しさは姿だけじゃなくなりますから。それなのに、若かった頃のかわいさだけでなんとか乗り切ろうと思ってるおばさんが最近多いんだよね。

 だから、いつ自分が“女のコ”の部分を排除して“大人の女”にシフトするかなんですよ。女のコの時間って、女の人の人生の中でも一瞬なんです。だから、“かわいい女のコ”でいるよりも、早く“いい大人の女”になったほうが人生にとって絶対にいい。それなのに、みんな若作り症候群になって女のコを延々とやろうとしてるんです。それが問題なんです。だから、若作り症候群を直すためには、まず形から変えていかないといけない。(p.125)


 これは自分にとってタイムリーな問題だったので、「おお!」と思いました。25〜30歳のあいだでなんとか「シフト」していかんとなって(リリーさんによれば25歳では遅いみたいですが!)考えていたところだったので。シフトは自然とできるわけではなく、意識していかないとダメなんだろうな、というのが20代を折り返してようやく実感したことです。

 そう考えると、「森ガール」という言葉にもやもやするのは、「森」の部分じゃなくて「ガール」の方が原因だったんだな。「愛され女子」や「草食系男子」などの言葉もそうだけど、なんとなく未成熟なイメージがつきまとうから違和感があるのかもしれない。あまり長いこと「ガール」や「女子」をやってると、大人へとシフトするタイミングを見失い続けるのかもしれない。気をつけよう。リリーさん、ありがとう。


読書 08:39 comments(0)
1Q84 BOOK 1
村上 春樹
新潮社
¥ 1,890
(2009-05-29)


3/26読了。むずかしいことを考えるのは苦手なので、単純にたのしむつもりで読んでいる。びっくりするくらい読みやすい。そしてやっぱりおもしろいなー。


天吾の見るところ、彼はむしろ孤立することを好んだし、他人に敬遠されることを――あるいははっきりと嫌われることを――けっこう楽しんでもいた。精神の鋭利さが心地よい環境から生まれることはない、というのが彼の信条だった。(p.41)


小松という男について。「精神の鋭利さが心地よい環境から生まれることはない」という言葉は、今の自分にピリっときた。

当初はBOOK 3の発売までに1と2が読み終わらないんじゃないかって危惧してたけど、今では早く読み終わってしまうのが心配。早く読み終わりすぎても続編を読むまでにストーリーが頭から抜けてしまうから。だから、1を読み終えてからBOOK 2に入るまで、3日間ほど日を置いて時間調整を試みてるんだけど、早くも1の詳細を忘れかけている!たった3日で! バカバカ!


読書 02:14 comments(0)
六つの星星


 

 川上未映子さんの対話集『六つの星星』を買いました。穂村弘さんとの対話と、精神科医の斉藤環さんとの分、今のところこの二つを読み終えた。穂村さんとの対話がいちばんの目当てだったから真っ先に読んだんだけど、思いのほかさらさらと読めてしまって、もう少し踏み込んだ話を聞きたいなぁと、贅沢にも思ったりした。

 で、その後なにげなく読み始めた斉藤環さんとの対話がものすごく興味深くて衝撃を受ける。なんというか、ものすごい抽斗を開けてしまった感がある。そしてわたし自身の抽斗も開けられてしまった感が。抽斗と抽斗との衝撃的な出会いでした。

 いちばん興味深かったのは「母娘問題」、とりわけ罪悪感の話。この対話で語られている未映子さんの罪悪感は、わたしが常に感じているものと似ていて、だけど未映子さんが抱えてる罪悪感の方がよりずっとずっと深い。「お母さんがいるから子供が生めないんじゃないか」「子供にしてやれることがあったら、全部母親にしてあげたいと思ってしまいます」という発言にはとにかく圧倒されるしかなかった。斉藤先生も「はっきり申し上げて、こんなにお母さんの影響が強い人は臨床の現場でもそうそういません」と仰るほど。

 でも、さらに圧倒的な話がその後に待っていて、それはこの対話の終盤で話されていた、川上未映子さんは表現で何を目指すかというトピック。ここでわたしは未映子さんが追い求める理想の高さに圧倒され、感服しました。

 ところで、「今度の小説では、あらゆる価値判断が効力を失うような瞬間を書きたい」との発言もあったけれど、これって『ヘヴン』のことですよね。対話の時期的にも話の内容的にもそうだし、『ヘヴン』のことだとしか思えないんだけど、だとしたら、『ヘヴン』は作品としてやっぱり成功したんだな、と思いました。


読書 01:13 comments(0)
この世は二人組ではできあがらない


 おもしろかったです。次から次へと、新しい色のペンキで頭のなかを塗り替えられていくような、そんな感覚を味わいました。1ページ読んではっ!として、3ページ進んでまたはっ!として、その都度立ち止まってあれこれ考えてみたくなる、でも読みやすくておもしろいから立ち止まらずに先へと先へと読み進める。そんな読書でした。あまりにもするする読めてしまったので、もう一回読んでみた。今度は「お!」「おや?」って思ったところに付箋をぺたぺた貼りながら。

 話の内容を大ざっぱに言うと、語り手である「私」と、「紙川さん」という、好き合っている若い男女が、社会のなかでどのように生きていくか、生きていきたいかについて書かれている小説。二人の関係のゆるやかな変化が書かれた恋愛小説であるともいえるし、「私」が小説の新人賞を受賞するまでのサクセスストーリーとしても読める。でも、「社会」というものが常に意識されていて、「社会」に対する個人の考えや感覚の変容が一貫して書かれているという点でこの小説はユニークなのだと思います。そんなところがわたしにはあたらしく感じられ、とてもおもしろかった。
 

他人に合わせられることを「社会性」と呼ぶのか? いや、私は、社会性という美徳の基準は、もっと別のところにあると思う。「社会的な意義を持つ人生にしなければいけない」と誰かから言われているような気がする。だが、社会的に生きることは決して、没自分には繋がらないはずだ。(p.16)

 

 「おまえが良いって言ってくれるだけじゃ、私の小説は社会に出ねえんだよ」
 (中略)
 文学賞とは、社会への切符なのだ。
 男に褒められたところでなんになる。作品は社会的にしてなんぼなんだ。
 私は自分の書いた小説を褒められたいわけではなく、社会へ出したかった。(p.47)

 

 私はこのときまで、「仕事を頑張っている女は不憫だ」と心のどこかで思っていたような気がする。「『仕事のできる女』というだけで存在意義を認められていた一世代前の女たちと、自分たちの世代とでは、置かれている環境が違う」「現代日本では、おしゃれをして、男の人に可愛がってもらえる女だけが、社会でも認められるのだ」とずっと考えていたと思う。
 私は社会の中で、権利や主義を主張したいという気持ちが全く起きない。だが、私が主張する必要を感じない理由は、前の世代の女たちが頑張ってこの社会を作ったあとに成人したからなのかもしれない。(p.153)

 

 私の恋愛対象は男で、ファッションも性格も女っぽいが、性自認は男っぽかった。社会の中で、自分を女だと考えることには、苦しさが伴った。(p.156)



 語り手「私」を、山崎ナオコーラさん本人に重ねながら読んでしまいそうな部分が多々あって、ずいぶんと私小説的に読めてしまいそうな書き方をするんだなぁと、最初に読んだときは思いました。作者の価値観がばしばし打ち出された意欲作だ、なんて思いました。

 だから、再読し始めてすぐに「この小説の主人公である紙川さんは二月生まれであり、『早生まれ』と呼ばれ、私よりも学年はひとつ上である」という一文に行き当たった時、「主人公は紙川さんの方だったのか!」と、かなり驚きました。もしかしたら、わたしはとんでもない誤解をしながらこの小説を読んでいたのかもしれない。

 ただ、私小説ではなくても「小説は身近な人、好きな人に対して書くのではなく、会ったことのない遠くにいる人に向けて書く」という意思は、そのまま作者本人の意思でもあるんじゃないかしら。この本の帯には「無冠の帝王」とあるけれど、この小説こそ芥川賞を取ってたくさんの人の手に届いたらおもしろいのにな。


読書 05:41 comments(0)
海に住む少女


 いつかどこかで書評を目にして以来、気になっていた本。近隣の本屋さんでは見つからなかったのですが、先日八重洲ブックセンターへ行った際に見つけました。短編集で、まだ2つ目までしか読んでないんだけど、詩的でとてもすてき。読んだのは表題作の「海に住む少女」と、「飼葉桶を囲む牛とロバ」。

 「飼葉桶を囲む牛とロバ」は、表紙のあらすじで“イエス誕生に立ち合った牛の、美しい自己犠牲が語られる”と紹介されていて、牛の自己犠牲?一体どんな話なんだろう?と思いながら読み始めたんだけど、

 ベツレヘムへの途上、ヨセフの引くロバの背には、マリアが乗っていました。マリアは重くありませんでした。未来のほかに、何ももっていないからです。


 という書き出しからして美しく、一気に惹きこまれました。
 その後に出てくる牛とロバの会話もかわいい。

 牛の思いを見透かしたように、ロバが言いました。
 「あの子に近寄りすぎちゃいけないよ。とんでもないことだ。あの子を傷つけることになるからね。それに、がまんできなくなって、よだれがあの子のうえにちょっとでも垂れたりしたら、汚いじゃないか。それにしても、なんだって、うれしいとそんなふうによだれが垂れるのかねえ。ちゃんと口のなかにしまっときなさいよ。みんなに見せてまわるもんじゃないだろう」
 「(牛は無言)」

 
 この、(牛は無言)っていちいち書いちゃうところにきゅんときました。その他にも、自分の方が優位であることをやたらとアピールしてくるロバに対して「僕のほうが君よりも年上なんだぞ」なんて子どもみたいな反論をしちゃう牛がかわいい。イエスが誕生したことの喜びでいっぱいの、幸せを隠し切れない牛。ロバのほうは飄々というか、もう少し淡々としています。

 一行読んできゅんとして、三行進んでまたきゅんとして。そんな調子で読みました。(あと、正直に言うとパペットマペットの牛くんをひさびさに思い出しました。)話の終わりは、少し悲しい気持ちになった。でも、すてきな物語だった。何度でも読み返したいです。

 表題作「海に住む少女」は太平洋の真っただなかに一人きりで住む少女の話。どうしてそんなところに道路ができたのか。どうしてそんなところに街があって、少女がひとりぼっちなのか。その謎は最後に明かされるのですが、胸がしんと静まるような痛むような、なんとも言えない気持ちになりました。

 2つ読み終わって、あと8編残っている。どの話もけっこう短いみたい。言葉がとてもきれいだから、ゆっくり読み進めていきたいです。


読書 15:16 comments(0)
読書メモ


 昨日読み終わった本
 ・『この世は二人組ではできあがらない』 山崎ナオコーラ (新潮社)

 最近読み終わった本
 ・『私が見た21の死刑判決』 青沼陽一郎 (文春新書)
 ・『人とつながる表現教室。』 山田ズーニー (河出文庫)
 ・『窓の灯』 青山七恵 (河出文庫)  
 ・『水銀灯が消えるまで』 東直子 (集英社文庫)

 第一章まで読んだ本
 ・『ひとり暮らし』 谷川俊太郎 (新潮文庫)
 ・『邪悪なものの鎮め方』 内田樹 (バジリコ)
 
 今読んでいる本
 ・ジョジョ7部
 ・『芸術脳』 茂木健一郎 (新潮文庫)
 ・『海に住む少女』 シュペルヴィエル (光文社古典新訳文庫)

 これから読む本
 ・『がらくた』 江國香織 (新潮文庫)
 ・『社会を生きるための教科書』 川井龍介 (岩波ジュニア新書)


         ◆


 2月が終わる。読んだもの・感じたことの整理ができていない。日記をどう書いていくかで少し迷いが出てしまったせいもある。3月。強引に取り戻していきたい。

 読書とは関係ないけど東京事変の『スポーツ』最高です。


読書 14:23 comments(2)
読書メモ(追記あり)


最近読み終わった本
・『2011年 新聞・テレビ消滅』 佐々木俊尚 (文春新書)
・『若かった日々』 レベッカ・ブラウン (新潮文庫)
・『わたしたちに許された特別な時間の終わり』 岡田利規 (新潮文庫)
・『生きる技術は名作に学べ』 伊藤聡 (ソフトバンク新書)
・『浮世でランチ』 山崎ナオコーラ (河出文庫)
・『初夜』 イアン・マキューアン (新潮社)
・『虫と歌 市川春子作品集』 市川春子 (講談社)

今読んでいる本
・『ひとり暮らし』 谷川俊太郎 (新潮文庫)
・『邪悪なものの鎮め方』 内田樹 (バジリコ)
・ジョジョ7部

これから読む本
・『私が見た21の死刑判決』 青沼陽一郎 (文春新書)
・『人とつながる表現教室。』 山田ズーニー (河出文庫)
・あと小説を何か並行して読みたいです


         ◆


 読んだ本について何か書きたいなぁと思うのですが、感想を書くには軽く読み直さなければなりません。読んだそばからどんどん内容を忘れてしまうのです。本を読んでると自分はなんてバカなんだろうと思います。すこんすこん抜けていきます。本を読んでいる時はとても豊かな時間をすごせてると思うんだけど、読後のわたしの脳みそは貧しい。改善したいです。まとまった文章じゃなくてもいいから、感想は熱いうちに書き留めるように心がけようと思いました。

 いちばん最近読み終えたのはイアン・マキューアンの『初夜』で、これは毎日新聞に掲載されている角田光代さんの書評で取り上げられていた1冊です(その書評はこちら)。

 小説やエッセイは前から好きだったけど、わたしは角田さんの書く書評がとても好きなことに最近気づきました。この人の書評が好き!って作家さんは初めてかもしれない。文章がすーっと入ってきて、単純にうまいなぁと思うし、取り上げられている本のどれもが魅力的に感じられる。「読んでみたい!」って素直に思える書評なんです。紹介されてる本がもともと自分好みの内容だったということももちろんあると思うけれど、それらは角田さんの書評を読まなければ出会わなかったかもしれない本です。今回読んだ『初夜』はまさにそう。

 昨日読み終わったばかりだから、ほかほかの感想を書けると思ったんだけど、今すぐに書こうと思うと言葉が出てこない。すぐに言葉にできないし、でも時間を置くと内容を忘れちゃうし、じゃあいつ感想が書けるというのだ? なんという敗北感。ただひとつ言えるのは、性について語ることがいかに難しいかということを思わされた1冊だったということ。本当に伝えたいことを差し置いて、本心ではないことばかりがどんどん口から飛び出してしまう浜辺のシーンはとてもリアルでした。


         ◆


 追記(2/11)

 上の文章、誤字脱字がひどかったので少し修正しました。あしからず。小説を何か読みたいと書きましたが、山崎ナオコーラさんの新刊『この世は二人組ではできあがらない』が月末に発売されるようなので、まずはそれがたのしみです。それと、前から読んでみたかった山本幸久さんの『幸福ロケット』が文庫化されたみたいだから、この機会に買って読もうかな。そんなとこです。

 今日、別の人が書いた『初夜』の書評を読んだけど、やっぱり角田さんの書評のほうがずっと良かった。ぐっときた。なんでだろう? 

 もしかしたら、わたしが角田さんの書く書評が好きなのは、その本が角田さんにとってどうしておもしろかったのかとか、角田さんにとってどんなふうに意味のある本だったのかとか、「角田さんにとって」の部分が見えてくるからかもしれない。『生きる技術は名作に学べ』がおもしろかったのも、(文章が小気味よくて好きだというのは大前提だけど)著者の伊藤さんがごくごく個人的な視点で、名作のおもしろさを語ってくれたからかもしれない。そういう語り方がされている本紹介は、「この本はわたしにとっても特別な一冊となりうるかもしれない」っていうイメージを抱かせてくれるんだと思う。そんなことを考えました。


 

読書 04:54 comments(2)
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